仕事で全国に伺っていますが、過疎化した地方で仕事することも有ります。
そんな場所では、お客様から「一流のシェフにお持て成しするような物は、何もないですよ」と言われることが有りますが、全然、そんな事は無いのです。
まず、美味しいお茶(水)が有り、自家製のお漬物、近くの畑で取れた新鮮で力強い、旨味の有る有機無農薬の野菜、米、果物が有る。地元の方々は、それが当たり前の物なので、気付いてないのかも知れませんが、都会では、これほど鮮度の良い物は、なかなか買えませんし、このような食生活は、最高の贅沢だと思います。そして、何よりも、人が優しい。
若い世代が一度は都会に憧れ、生活してみるのも良い経験だと思いますが、心が疲れた時にはいつでも包み込んで癒してくれる田舎の生活、食文化を皆の財産として、大切に守らなければならないと思っています。
写真は、熊本・水俣に伺った時に頂いた、素晴らしい山うどです。朝掘りの竹の子も美味しかったです。