食材の仕入は、その殆どを船橋の市場でしますが、予めメニューを考えて行くことはあまり無いです。
毎日のように市場に通い、食材に対する目が肥えて来ますと、白紙の状態で新鮮な魚や野菜を見ているだけで「今日はこれを使おう」と、直感が働くようになります。
人生、出会いと別れの連続ですが、料理も同様だと思います。まずは、素晴らしい食材に一目惚れして、どうしたら上手く付き合えるか(美味しく料理出来るか)を考え、素材に敬意を払いながら、その良さを最大限に引き出せるように、愛情を注いで料理します。そして、御客様に喜んでお召し上がり頂くことが別れになります。
食材にも感情が有るならば、「小暮に出会えて良かったなぁ、こんな素晴らしい料理にしてくれて嬉しいよ」と言ってもらえるように全力を注ぐ。それがボクの揺るぎ無き、ポリシー・料理観です。