ボクが22年前に初めてフランス・リヨンのレストランで修業していた頃、ソムリエ氏から、こっそり飲ませてもらった美味しい赤ワインが南アフリカ産で、「エッ!アフリカでワインが出来るの?」と驚いた記憶があります。しかし、昨年、実際にケープタウンの西方を自分の足で歩いてみて、美味しい理由が良く分かりました。
ケープ地方の気候が、ワインの名産地であるスペインやフランスによく似た地中海性気候で、土地がとても肥沃なのです。オリーブも上質で、美味しいオリーブオイルを見つけた時には、凄く感激しました。
それと同時に、17世紀にヨーロッパから移り住んで、葡萄やオリーブを栽培し始めた開拓者の方々の大変なご苦労があったからこそ、今、我々がその豊かな恵みを頂けることも知り、益々、先駆者の皆さんへの感謝の気持ちが深まりました。