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2008年01月 アーカイブ

2008年01月01日

新年のご挨拶

みなさま、明けましておめでとう御座います。今年も宜しくお願い致します。
昨年も世界中を飛び回り、各国の食文化、食育事情の研究をして参りました。勿論、日本国内でも全国のみなさまから声をかけて頂き、ケータリングで直接私が作った御料理を食べて頂く機会も沢山頂きましたし、料理教室、食育講演会でお話したり、ご指導させて頂く機会も、学校や公民館等の大きな会場で、多くのみなさまを対象に行う形式がかなり増え、とても嬉しく、遣り甲斐を感じております。
「食」は、生きて行くうえでの基本であり、これからも、多くの方々に私の経験、知識をお伝えして行きたいと思っておりますので、みなさまのお近くで、私の出番が有りそうな時には、どうぞ、お気軽にお声かけをお願い致します。
昨年は、本業の合間に「総合旅程管理者資格(旅行の添乗員資格)」も取得致しました。今までも、知り合いの御客様を海外にお連れし、普通のツァーでは行くことの出来ないレストランや市場などをご案内し、評判を頂いておりましたが、今回、正式な資格を取得したことで、よりグレードアップした企画を創ることが出来るようになりました。例えば、海外のキッチンをお借りし、現地の新鮮な食材を使ったお料理をみなさまだけのために私が作る、最高の贅沢ですよね(笑)
人数がまとまり、私の添乗で海外に行きたいと思われましたら、世界各国、どこでも御問い合わせ下さいませ。
写真は、キューバより、カリブ海の日の出です。これからも、「ナンバーワンでなく、オンリーワン」を目指して、柔軟な発想で自由に、そして個性的に頑張りますので、ご期待下さいませ。

2008年01月05日

初春の伊豆半島 (1)

皆様は新年を如何お過ごしでしょうか?私は、サービス業の宿命で、年末年始も関係無く仕事をしております。晴天に恵まれた2日には、温暖な伊豆半島沼津に伺いましたが、行きの東名高速では、箱根駅伝を応援しに行く方々を乗せた大型バスを何台も見かけましたし、晴れ着姿のカップルや家族連れのマイカーで大混雑のパーキングエリアの風景からも「お正月」を実感致しました。
そして、御殿場辺りから久々に見た富士山も素晴らしく、とても清々しい気持ちになりました。やっぱり、日本人にとっては、誰が何と言おうと「日本の象徴・世界遺産」ですから、いつまでも、守って行きたいですね。
沼津から長岡方面に少し下った江間にある知り合いのイチゴ農園を覗いてみましたら、すでに「イチゴ狩り」がスタートしており、大勢の人々が、大粒で美味しい「アキヒメ」という品種のイチゴを笑顔で楽しそうに食べていました。菜の花畑の黄色とイチゴの赤色のコントラストが美しく、この辺だけは、まさに春爛漫という感じでしたね。


初春の伊豆半島 (2)

西伊豆の海岸線を走っていましたら、セイウチやラッコの飼育を日本で初めて手掛けたことで有名な「三津(みと)シーパラダイス」の看板を見つけました。20年前に一度来て楽しかった記憶が甦り、思わず懐かしくなって中に入ってみましたが、イルカショーや海獣ショーは、今回も素晴らしく、観客席の大勢の子供達は大喜びでした。別の会場では、お正月らしく「アシカの書初めショー」もありましたが、筆さばきがとても見事で感動し、「どんな教え方なんだろう?」と指導方法にも興味を持ちました。
動物達も毎日、こんなに頑張っているのだから、我々人間もそのパワーを貰って、もっと頑張らねばいけないなと痛感しながら、楽屋裏のようなプールを覗いてみましたら、意外にも、気持ち良さそうに小舟の上でずっと昼寝しているアザラシやカップルで楽しそうに戯れているオットセイ、自由に泳いでいるイルカ達に出会い、良く分かりました!大切なのは「仕事(勉強)と休息のメリハリ」なんですね。
ここに来て、海の動物達から沢山学ばせてもらった気がしました。でも、こんな風に考えるのは私だけでしょうね(笑)



2008年01月06日

へミングウェイの暮らした家

キューバの首都、ハバナから車で南に15分程行きますと、へミングウェイが暮らしていた家「フィンカ・ビヒア(眺望楼)のあるサンフランシスコ・デ・パウラ村があります。鬱蒼と生い茂る南国の樹木と極彩色の花々に囲まれ、北に透明感のある青い海を望むことが出来る、小高い丘の上に建つ白亜の館にて、へミングウェイは、太陽が昇る5時頃に起き、朝の涼しい静かな7-8時間を執筆に向け、昼からの時間は夜中まで自由な時間としていたそうです。おそらく、午後からは自分の船で大好きな釣りをしたり、明るく陽気なキューバの人々と、ラム酒のカクテルを片手に陽も高いうちから飲んでいたのでしょうね。私もその輪の中に入りたかったですね。
現在、彼の家は「へミングウェイ博物館」として一般に公開されており、「老人と海」を書いた部屋や愛用品もそのまま残されていて、毎日、多くのファンが訪れています。


2008年01月07日

へミングウェイが愛した漁村、コヒマル 

ハバナ市内から東へ行きますと、のどかで小さな漁村、コヒマルに着きます。ここは「老人と海」の舞台にもなった場所としても有名な所です。へミングウェイの愛艇「ピラール号」も当時はこの港に繋がれていて、釣り好きの彼はここから釣りに出かけたそうです。また、カストロ議長も優勝したことがある有名な釣り大会「へミングウェイカップ」もここが舞台でした。
港に面して小さな要塞があり、その脇の公園には村民達が建てたへミングウェイの胸像があります。
地元の人達は、素朴で明るく、長カボチャとタロイモを売っていた若者と友達になりました。



2008年01月08日

コヒマルのレストラン「ラ・テラサ」 (1)

ハバナの東にある漁村コヒマルに愛艇ピラール号を停めていたへミングウェイは、コヒマルに来るたびに「ラ・テラサ」というレストランに立ち寄り、ラム酒のカクテルを頼んだり世間話をしていたそうです。
開放的で見晴らしも良く、料理も美味しいこのレストランのレポートを数回に分けて書かせて頂きます。


2008年01月09日

コヒマルのレストラン「ラ・テラサ」 (2)

「ラ・テラサ」の店内には、有名な釣りの大会「へミングウェイカップ」でのカストロ議長とのツーショットをはじめ、釣りを楽しむへミングウェイなどの貴重な写真が沢山飾られており、つい見入ってしまいました。
特に、若かりし頃のカストロ議長の、へミングウェイと語らう、穏やかで優しい表情が印象的で、今まで抱いていた高圧的なイメージが変わりました。
一番下の写真は、へミングウェイが好きだった、ラム酒にブルーキュラソーを入れたカクテル「ドンクレ・フォリオ」です。地元で獲れた小魚の香ばしいフリットと良く合います。


コヒマルのレストラン「ラ・テラサ」 (3)

へミングウェイが大好きだった、「ラ・テラサ」の名物料理といえば「シーフードパエリア」です。この料理のレシピを知りたくて、事前にこのお店のオーナーに頼み込み、厨房に入らせて頂きました。
味のベースは、甲殻類の味が効いたトマトソースなのですが、作り方は、「パエリア」というよりも「リゾット」に近かったですね。
耐熱性の陶器の丼のようなカップに盛って出来上がりですが、かなりのボリュムとコクがあり、とても美味しかったです。



コヒマルのレストラン「ラ・テラサ」 (4)

「パエリア」以外で印象深い料理と言えば「魚介のスープ」と「白身魚のムニエル」ですね。
スープの方は、南仏のブイヤベースのようにコクがあり、洗練された味わいで美味しかったです。ムニエルに使った魚は、日本で言うならば「ワラサ」とか「シイラ」に近い物でしたが、塩の当て方がとても良く、魚の旨味を充分に引き出していて、感心致しました。
プロと素人の差は、「塩の扱い方の差」だと日頃から思っておりますが、塩が少なければ、生臭みが立ち、多すぎれば、しょっぱくなりますから、素材を見極め加減するには、かなりの経験が必要で、とても難しいのです。欧米のシェフ達は、永い肉食文化の歴史から、肉料理の塩加減には慣れていますが、魚の扱い、塩加減には、日本人シェフに比べ、不慣れな印象があります。
その点、キューバは、島国で、昔から魚は身近な食材だったため、塩加減も上手なのでしょうか。お米も美味しいですし、キューバ料理は日本人にとても良く合うと思います。


2008年01月27日

キューバ・トリニダーの製糖工場跡にて

キューバに残る古い町のひとつトリニダーは、ユネスコの世界遺産にもなっており、町全体が博物館のようで、砂糖きびのプランテーションと奴隷売買の中心地として繁栄した18-19世紀のキューバをまるごと感じることの出来る、とても雰囲気のある町です。
その近くには、植民地時代に砂糖きび畑だったサン・ルイス盆地があり、奴隷を監視していた7層のイスナガの塔や、至る所に当時の面影が残っており、とても興味深かったです。監視塔近くに製糖工場で使用していた機械があると聞き、当時の奴隷が行っていたジュース搾りを特別に体験させて頂きました。コップ一杯の砂糖きびジュースを搾るだけでも、かなりの労力が必要で、過酷な奴隷労働の様子が容易に想像出来ました。苦労して搾った少々青臭いジュースには、ラム酒を少し加えると極上の美味しさに変わり、これも地産地消(地元の物同士は相性が良い)だなと思いました。


キューバ・トリニダーの名物バー「ラ・カンチャンチャラ」

トリニダーの雰囲気ある街並みを歩いていましたら、どこからか軽妙な太鼓の音色と人々のざわめきが聞こえて来ました。そこに近づき看板を見ると「ラ・カンチャンチャラ」と書かれており、中にはカンチャンチャラ(ラム酒にハチミツ、レモン汁、クラッシュアイスを混ぜたレモネードのようなカクテル)を飲みながら、キューバ音楽とダンスを楽しんでいる観光客がたくさんいました。
この建物は18世紀に元海賊だったフエルテ氏が建てた物だそうで、とても不思議な構造をしているのですが、その理由は、酔っ払いが騒いで家族の目に触れないように配慮したからだそうです。
トリニダーには、コロ二アルな建物で有名な葉巻工場もあるのですが、バーの一角には、葉巻作りの実演コーナーもあり、出来たての葉巻きを御土産に購入している人もいました。
この空間にいると時間がゆっくり流れ、18世紀にタイムスリップしたような感覚になるのが嬉しかったです。



キューバ・トリニダーの蒸気機関車

古都トリニダーでは、なんと100年以上も前に造られた蒸気機関車が走っていることを発見致しました。地元の方に聞きますと、確かに故障は多いらしいですが、木製の車体や年季の入った駅には風情があり、思わず見入ってしまいました。元々は、砂糖きびを運んでいた物を利用したらしいですが、キューバで鉄道が敷設されたのは1834年のことで、アメリカ大陸では2番目に早く、世界では6番目、スペインよりも早いとは知りませんでした。
機関士のおじさんに頼みましたら、快く機関室に入れて下さり、写真も撮らせて頂きました。


キューバの美味しいバナナチップス

キューバは、グアバ、パパイア、パインなど、美味しいフルーツの宝庫ですが、特に揚げたてのバナナチップスの美味しさにはびっくりしました。しかも、その材料となるバナナは、生で食べて美味しい皮が黄色い完熟バナナではなく、皮はグリーンで固いタイプが良いと聞き、2度びっくりでした。
感覚的には、フルーツと言うより野菜の扱いですね。帰国して、試してみようと探したのですが、なかなか固いバナナは無く、再現出来ずにいます。

キューバの教育・食育事情

キューバは、日本と同様に島国で、資源の無い国です。そこでキューバ政府は、優秀な人材こそが大切な資源・財産と考え、教育・人間形成にはかなり力を注いでいます。教育システムは、小・中・高が5歳からの6・3・3年制で日本とほぼ同じ、大学は5年、医大は6年制なのですが、内容の点で日本とは、かなり違いがあるように思いました。例えば、キューバの中・高校生は、授業の半分位を農業体験に充てたりします。ある地域では、オレンジ農園だったり、タロイモ畑だったり、扱う農作物の種類に違いはありますが、栽培から販売まで、全てのプロセスを子供達に体験させることで、仕事の大変さ、将来のために今、何が足りなくて何をしなければいけないのかを体で理解させるのです。将来が見えないまま、ただ漠然とノルマをこなすのではなく、自ら問題意識を持たせることで、生徒はとても積極的に授業に参加するようになり、集中力も高まるそうです。このシステムには、私も大賛成ですね。仕事の大変さが分かれば、人や物への感謝の気持ちが生まれますし、自分も人から感謝される人間になりたいと思う、この熱い気持ち、人生の醍醐味を体感出来たのなら、この先どんな困難も乗り越えられるのではないでしょうか。もちろん、食べ物やそれにかかわる人々に対する感謝の気持ちが生まれることは言うまでもありませんよね。
写真上は農業体験施設とそのオレンジ農園、下は、地元の明るい子供達です。みんな「学校、大好き!」と言っていました。

2008年01月31日

1月・イタリア訪問記 (1)

1月の中旬に、仕事でミラノからローマまで周って来ました。この時期のイタリアの観光地は、日照時間が短く、寒さも厳しいことから観光客が少なく、「シーズンオフ」と言われていますが、逆に普段は入場制限があり、なかなか入ることの出来ない美術館、博物館にも待たずに入れますし、何よりゆっくり鑑賞出来て美術ファンの方々にとっては最高に良い時期だと思います。
また、美味しい食事を楽しみにしていらっしゃる方々にとりましても、この時期は、風味豊かな搾りたての新オリーブオイルを使った料理に舌鼓を打つことが出来ますし、ヴェネチア辺りでは、冷たいアドリア海で旨味を増した新鮮な魚介類がレストラン入り口のショーケースに所狭しと並べられ、食欲をそそられることでしょう。
そんな今回のイタリア訪問記を数回に分けて書かせて頂きます。写真は、ローマ、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会と、その内部にある「真実の口」です。いつもは、写真を撮るのに長蛇の列なのですが、この日は人もまばらで、しばらくして後から来たイタリア人にシャッターを押してもらいました。

1月・イタリア訪問記 (2)

1月中旬の成田空港には、修学旅行でカナダに行くという高校生の団体や、春休みを海外で過ごそうという大学生のグループが多く、普段より若者達で賑わっている感じがしました。
今回は、ヘルシンキで乗り継ぎのフィンランド航空機でミラノに向かったのですが、イタリアへの直行便以外では、最も所要時間が短いルートなのと、ワインが美味しく、機内食の内容が平均点以上なのが気に入っており、今までにも何度か利用している、お気に入りの航空会社のひとつなのです。
機体には、フィンランドがルーツであるサンタクロースの絵があり、乗客のみなさんは大喜びでしたね。
ヘルシンキの空港には、時差の関係で同じ日の午後3時過ぎに到着しますが、空港内はクリスマスのイルミネーション(1月末まで)が素晴らしく、テーマパークの中を歩いているようでした。
ヘルシンキは、ムーミンのふるさとであり、キシリトールガムの発祥地でもありますので、可愛らしいお土産品も色々あり、つい売店に寄り道してしまいます。写真は、上の2枚が今回の物で、下の2枚は以前に撮った物です。キシリトールガムのラベルもムーミンだったりします。



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