「パエリア」以外で印象深い料理と言えば「魚介のスープ」と「白身魚のムニエル」ですね。
スープの方は、南仏のブイヤベースのようにコクがあり、洗練された味わいで美味しかったです。ムニエルに使った魚は、日本で言うならば「ワラサ」とか「シイラ」に近い物でしたが、塩の当て方がとても良く、魚の旨味を充分に引き出していて、感心致しました。
プロと素人の差は、「塩の扱い方の差」だと日頃から思っておりますが、塩が少なければ、生臭みが立ち、多すぎれば、しょっぱくなりますから、素材を見極め加減するには、かなりの経験が必要で、とても難しいのです。欧米のシェフ達は、永い肉食文化の歴史から、肉料理の塩加減には慣れていますが、魚の扱い、塩加減には、日本人シェフに比べ、不慣れな印象があります。
その点、キューバは、島国で、昔から魚は身近な食材だったため、塩加減も上手なのでしょうか。お米も美味しいですし、キューバ料理は日本人にとても良く合うと思います。