キューバは、日本と同様に島国で、資源の無い国です。そこでキューバ政府は、優秀な人材こそが大切な資源・財産と考え、教育・人間形成にはかなり力を注いでいます。教育システムは、小・中・高が5歳からの6・3・3年制で日本とほぼ同じ、大学は5年、医大は6年制なのですが、内容の点で日本とは、かなり違いがあるように思いました。例えば、キューバの中・高校生は、授業の半分位を農業体験に充てたりします。ある地域では、オレンジ農園だったり、タロイモ畑だったり、扱う農作物の種類に違いはありますが、栽培から販売まで、全てのプロセスを子供達に体験させることで、仕事の大変さ、将来のために今、何が足りなくて何をしなければいけないのかを体で理解させるのです。将来が見えないまま、ただ漠然とノルマをこなすのではなく、自ら問題意識を持たせることで、生徒はとても積極的に授業に参加するようになり、集中力も高まるそうです。このシステムには、私も大賛成ですね。仕事の大変さが分かれば、人や物への感謝の気持ちが生まれますし、自分も人から感謝される人間になりたいと思う、この熱い気持ち、人生の醍醐味を体感出来たのなら、この先どんな困難も乗り越えられるのではないでしょうか。もちろん、食べ物やそれにかかわる人々に対する感謝の気持ちが生まれることは言うまでもありませんよね。
写真上は農業体験施設とそのオレンジ農園、下は、地元の明るい子供達です。みんな「学校、大好き!」と言っていました。