今から23年前のフランス修行時代の思い出の料理を2品、ご紹介したいと思います。
まずは、「Poulet au vinaigre(鶏肉のヴィネガー煮込み)」です。
フランス料理の基本・エッセンスが沢山詰まっているこの料理、なぜ思い出の一品かと言います
と、勿論、修行先(リヨンの名店 メールブラジエ)の人気定番料理でもありましたが、
フランスに来て、初めて作らせてもらった賄い料理がこれだったのです。最初は、先輩方が食べる料理ということで、かなりのプレッシャーがかかり、とても緊張しましたが、シェフ(料理長)が直々に細かいポイントまで教えて下さり、何とか仕上げることが出来ました。
キッチン、ホール合わせて30人位が長テーブルを囲み、食事するのですが一瞬の静けさの後、みなさんに褒めて頂いた感激は一生忘れられません。
深夜、アパートに戻り、すぐに書き留め続けた「シェフのアドバイス」は私のバイブルとして、今でも大切にしています。