山々の雪も解け、新緑の美しい5月になりますと、各地で「山開き」の式典が開催されます。昨日も群馬・福島・新潟・栃木の4県にまたがる「尾瀬国立公園」の「山開き」が群馬県片品村で行われ、登山の安全と自然保護を祈願した後に、多くのハイカーが木道の脇から顔を出し始めた水芭蕉を楽しんだようですが、信州・長野にも水芭蕉の見所は沢山有りまして、私も先週、出張料理で長野に伺った時に鬼無里(キナサ)の「奥裾花自然園」に立ち寄り、満開の水芭蕉を堪能して来ました。
ここ奥裾花の秘境に水芭蕉の群生が発見されたのは昭和39年とのこと。周囲1000mの範囲に密生し、その数は何と81万本、群生地としては、尾瀬などより大きく「本州一の規模」だそうです。5月初旬から6月上旬頃まで、雪解けの後を追って今池湿原・こうみ平湿原一帯に白い清楚な姿を見せてくれるのですが、花が終わると葉は大きく成長し、夏にはヨシも伸びて、湿原全体をすっかり覆いつくします。
このような素晴らしい自然がいつまでも遺されることを願わずにはいられませんね。