スペイン第4の都市であり、アンダルシア最大の都市でもある「セビリア」の街を歩いてみました。この辺りは、「アラブ情緒」に加え、「ヨーロッパ的な雰囲気」も合わせ持ち、日本人が考える「スペインのイメージ」にピッタリな、お薦め観光地のひとつです。
闘牛やフラメンコの本場で、ビゼーの歌劇「カルメン」の舞台となった「タバコ工場(現在は、セビリア大学)」も存在し、「セビーリャを見ずして、マラビーヤ(驚嘆)を知らず」ということわざもあるくらいです。
これは、日本で言うならば、「日光を見ずして、結構と言うなかれ」という感じでしょうか。それほど、長きに渡り、人々の心を掴んで離さない、「素晴らしい街」なのですね。
特に、大聖堂の脇にそびえ立つ「ヒラルダの塔」には感動致しました。何しろ、下部は、12世紀のイスラム寺院の尖塔(ミナレット)で、鐘から上の上部は、15世紀にキリスト教徒が増築した物なのですが、2つの異なる宗教建築が「1つの塔」として見事に融合しており、これほどまでにバランスの良い「融合建築物」は他に見たことがありません。普通に考えますと、対立する異宗教の建物は、全て破壊して建て直すのが「世の常」だと思っていましたが、優れた「イスラム建築の良さ」を尊重し、残して利用してきたキリスト教徒の「決断力、判断力」は素晴らしいと思います。
大聖堂近くの「バール」に立ち寄りました。カウンターに置いてあったオリーブオイルがとても香り高くて美味しく、この辺りは「上質のオリーブオイルの産地である」ことも思い出しました。