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2008年11月 アーカイブ

2008年11月07日

長野県飯山市の「地産地消」メニュー開発 (2)

長野県飯山市と言いますと、「野沢菜の名産地」としても有名です。
メニュー開発のキッチンに入る前に、雄大な千曲川を遠くに見渡せる小高い丘の上に、グリーンの絨毯が一面に輝く「菜の花公園」に立ち寄りました。
ここは、童謡「おぼろ月夜」の舞台でもあり、歌詞の最初にも出てきます「菜の花(野沢菜)畑」がとても見事で、今回の開発メニューには、是非とも新鮮な「野沢菜」を使い、その美味しさをアピールしたいな、と思いました。
キッチンに入りますと、北竜湖付近で飲食店をされている皆さんが、地元で採れた新鮮な野菜や果物を、たくさん用意して待っていて下さり、まずは、「直感を頼りに」手作りの赤味噌とオリーブオイルをベースにした味付けで「和風パスタ」を作ってみました。
季節が、丁度、夏野菜から冬野菜に移り変わる時期ですので、夏野菜の代表である「ズッキーニ」や「ブロッコリー」と共に、「野沢菜」を使って仕上げてみましたが、これがとても美味しく、大好評でした。
麺は、普通のパスタの他に「信州そば」や「そば粉で作ったフェットチーネ(平打ち麺)」でも試してみましたが、「そば」が味噌やオリーブオイルと合うことが良く分かり、嬉しかったです。
一緒に試食した皆さん曰く「この味なら、地元のじいちゃん、ばあちゃんも喜ぶね!」
有難う御座います(笑)




長野県飯山市の「地産地消」メニュー開発 (3)

長野県飯山市には、とても美味しいフルーツがたくさんあります。
食文化の研究のために世界中を駆け回っている私は、常々「日本のフルーツは世界1美味しい!」と思っておりますが、特に「長野県のフルーツは本当に美味しい」と思います。
今回のメニュー開発では「オリジナリティーある、飯山らしいスイーツ」のリクエストもありましたので、私は、迷わず新鮮なフルーツのコンポート(シロップ煮)をご提案致しました。
普通のリンゴの他に、姫リンゴ、洋梨、柿等、とにかく、今が旬のあらゆるフルーツをコンポートに致しましたが、ポイントは、シロップに地元産の白ワインとリンゴジュースを加えることで、とても香り高く、コクもあって美味しいコンポートが出来ました。
コンポートの他にも、フルーツに軽く塩を振り、上質のオリーブオイルをかけて焼くと、オリーブオイルが素材の持ち味を引き出し、フルーツが、フレッシュ以上にとても甘くて美味しくなる「オリーブオイルのソムリエ・秘伝のテクニック」もご披露させて頂き、とても喜んで頂きました。
自然のパワー溢れる食材でお料理するのは、本当に楽しいですし、幸福感を感じます。今回のチャンスを下さった「飯山市観光課」の皆様、そして受講して下さった皆様、心よりお礼を申し上げます。



2008年11月08日

横浜・瀬谷区で「食育講演会」 (1)

本日、横浜市瀬谷区の瀬谷公会堂にて、とても内容の充実した食育のイベントが開催されました。
その中で、私が「世界を駆け巡り感じた日本の食育文化」と題した基調講演をさせて頂いたのですが、会場には「食」の大切さを良く理解していらっしゃる大勢の方々にいらして頂き、反応がとても良かったものですから、私も自然と講演に熱がこもり、気が付いた時には、すでに予定時間をかなりオーバーして夢中で喋っていました(笑)
会場の入り口には、JA横浜の皆様の御協力で、地元瀬谷区の新鮮な野菜が並べられ、すぐに直売されたのですが、飛ぶような売れ行きで、私までも嬉しくなってしまいました。特に、泥付きの冬野菜が素晴らしく、思わず大根を持って写真を撮ってしまいました。この近くでは、舞茸や京野菜である聖護院大根も栽培しているんですね。
これらの新鮮で力強い農産物を見ていますと、「地産地消っていいな!」とつくづく思いますし、私も段ボール箱一杯の野菜を、有り難く購入させて頂きました。




2008年11月09日

横浜・瀬谷区で「食育講演会」 (2)

私の「基調講演の内容は?」と言いますと、世界中の子供達の食生活の現状のレポートから始めまして、食品添加物の解説、アトピーやアレルギー等の問題、地球温暖化を含めた環境問題全般等、話題は、多方面に及びましたが、最後は、いつも通りに「地産地消の大切さ」で結ばせて頂きました。
講演後には、三名の代表者の方々による、「食育活動の優良事例発表」もあり、瀬谷区のみなさんが、日頃、いかに真剣に、食育に力を注いでいらっしゃるかが、よく分かりましたし、私自身も、色々と学ばせて頂きました。
今回、私に声をかけて下さった、瀬谷区福祉保健センターの皆様には、心より感謝しております。
イベントの最後には、抽選による地元野菜のプレゼント企画もあり、私が抽選するという大役を仰せつかりましたが、会場に来て下さった皆様に喜んで頂き、とても嬉しかったです。
今日、お会い出来ました皆様とのご縁を、これからも大切にしてゆきたいと思っております。
「皆様、新鮮な地元野菜を使った美味しい手料理を食べて、いつまでもお元気で!」





2008年11月10日

山口県岩国市で「食育講演会」

昨日、山口県岩国市の岩国小学校に伺い、「食育講演会」の講師をさせて頂きました。
岩国と言いますと、万葉集にも詠われるほど古い歴史を持つ街で、小学校の近くには、中国山地に水源を持つ清流・錦川がせせらぎの音を優しく奏で、私も一度は訪れてみたいと思っていました「日本三名橋」のひとつ、五連のアーチが素晴らしい「錦帯橋」や、かつて城下町であった面影を残す史跡、文化遺産が各所にあって、時間が許せば、ゆっくりと街歩きをしてみたくなるほど雰囲気のある、素敵な街でした。
会場となりました体育館には、当初、200席ほどが設けられていたのですが、PTAの皆様のほかにも、近隣にお住まいで、「食」に関心をお持ちの方々にも大勢いらして頂き、急遽、椅子席を追加したほどの盛況ぶりでした。なかには親子三世代でいらして頂いた方々も多く、小さなお子さん達にも興味深く聞いて頂けたことは、とても有り難かったですし、来て頂いたお子さん達の未来が明るく輝けることを願わずにはいられませんでした。
次の機会には、親子で楽しく参加出来る「お料理教室」を開催させて頂くことをお約束して、会場の皆様から盛大な拍手を頂き、2時間弱の講演会は終了したのですが、今度来る時には、近くに前泊させて頂き、是非とも街歩きを楽しみたいなと思いました。
今回のご縁を頂きました岩国小学校の職員の皆様、心より感謝申し上げます。





2008年11月13日

シシリアの名門オリーブ園を訪ねる旅 (1)

先月、イタリア・シシリアの名門オリーブ園「ラビダ」のオーナーから、「今年のオリーブは、天候にも恵まれ、例年以上に上質で、ポリフェノールたっぷりのとても美味しいオイルが搾れそうなので、是非、収穫と搾り立てオイルの味を見に来て下さい」とのオファーを頂き、早速、シシリアに向かいました。
広大な農園には、完全オーガニックの環境の中で、地中海の心地よい風と太陽の光を浴びながら、ゆっくりと時間をかけて丁寧に栽培された素晴らしいオリーブの木々が、美しいグリーンの実を豊かに実らせており、「今、自分がこの空間にいられること」と、「自然の恵み」に感謝の気持ちでいっぱいになりました。ラビダさん、本当に有難う御座います。
写真は、社長のラビダさんと、その息子さんです。初めて農園に伺った10年前には、彼は、まだラビダさんのお腹の中でしたから、今回、久々に大きくなった息子さんにお会いして、10年という時間の流れを改めて実感致しました。
搾りたてのオイルは、グリーン色が濃く、もの凄く良い香りがします。軽くトーストしたパンに浸けて食べたら最高に美味しいです。
今回のシシリア滞在のレポートを数回に分けて書かせて頂きます。


2008年11月15日

福島県・鹿島で「地元の鮭」がテーマの料理教室 (1)

昨日、福島県南相馬市鹿島区の鹿島商工会・婦人部の皆様からご依頼を頂き、この時期、地元の真野川に遡上して来る「秋鮭」を使った「地産地消の料理教室」を開催させて頂きました。
まずは、実際に真野川下流の「鮭増殖場」に伺い、ヤナに次々と元気の良い鮭が入って行くところを見せて頂きましたが、広い海を一生懸命に泳ぎ、産卵のために4年ぶりに生まれ故郷の真野川に戻ってきた鮭達のけな気で逞しい姿にとても感動致しました。
養殖場には、密漁を監視するために、24時間体制で地元の方々が詰めており、大変なご苦労だと思いましたが、この素晴らしい「自然の摂理」を絶やすことなく、これからの世代に引き継ぐためにも、とても重要で大切な仕事だと思いますので、これからも頑張って頂きたいですね。
鮭の懸命な遡上を見ていましたら、プロとして、その命を頂き、有り難く料理させて頂くわけですから、「必ずや美味しい1品に仕上げなくては鮭に申し訳が立たない」と、強い使命感を感じました。




福島・鹿島で「地元の鮭」がテーマの料理教室 (2)

会場入りする前に、近くの真野川で、命懸けの鮭の遡上を目の当たりにし、「熱い気持ち」が込み上げてくるのを感じながら料理教室の準備を始めました。
今回のメニューは「秋鮭と地元野菜のテリーヌ仕立て」と「秋鮭の白ゴマ風味、パウンドケーキ」の2品でしたが、ポイントは、鮭の下拵えにあります。生臭みを抜き、いかにしっとり感を保つかが一番大切なのですが、それには、まず天然塩を振り、2時間以上置くことから始まります。こうすることで、生臭みの原因となる水分を取り除き、さらに上質のオリーブオイルをかけて30分以上マリネすることで、火を通した後のぱさつきを防ぎ、オリーブオイルの旨味も染込んで、しっとり感を保つことが出来ます。
そして、より丁寧にするならば、火を通した鮭を、予め用意した和風スープに暫く漬け込めば、下拵えは完璧です。
今回の2品は、皆様に大好評で、試食の際には、オリーブオイルのテイスティングの方法も、サービスでご披露させて頂きましたが、その美味しさに会場は、とても盛り上がりました。
私にとりましても、皆様と共に、とても楽しく充実した3時間あまりの料理教室でした。
このご縁を頂きました、鹿島商工会の職員の皆様、心よりお礼を申し上げます。次回も地元食材を使った、違うメニューでお伺いすることを楽しみにしております。







2008年11月18日

徳島県美馬市で「宝飾展のお持て成し」 (1)

先週末、徳島県美馬市で「宝飾展」が開催され、来て頂いた御客様への「お持て成しのお料理」を私が作らせて頂きました。会場は、素晴らしい自然に囲まれた「萩の庵」と言う、とてもお洒落で落ち着いた雰囲気のギャラリーで、時間がゆっくりと流れ、皆様には、とても喜んで頂きました。
食材は、地元の新鮮で豊富な有機野菜を存分に使わせて頂き、水も、(熊やイノシシが出るかもしれない)山奥まで行って、美味しい湧き水を汲んで来たのですが、これこそ、まさしく「究極の地産地消メニュー」といった感じで、私自身も楽しくお料理させて頂きました。
今回のメニューは、前菜から、メイン、デザートまで、コース仕立てにして、丁寧に一品ずつお出ししたのですが、いつもと同じように、サーブも私がしましたし、一品こ゛とのお料理説明も面白おかしく、ユーモラスに致しましたので、お客様には存分に楽しんで頂き、そのリアクションを直接、肌で感じることが出来まして、とても良かったです。来年もまた呼んで頂けるとのこと、とても光栄に存じます。
素敵な機会を下さいました「萩の庵」のスタッフの皆様、心よりお礼を申し上げます。




徳島県美馬市で「宝飾展のお持て成し」 (2)

「お持て成しの日」の前日に徳島に入らせて頂き、仕入れのために地元食材の直売所を訪れました。
まずは、豊富に揃う「地元の有機野菜」に目を奪われましたが、特に鳴門の特産品である「金時イモ」は美味しそうでした。色々なメニューが浮かびますが、シンプルに焼き芋にするのが一番でしょうね。
「そば米」にも惹かれました。地元では、ポピュラーな食材らしいですが、他では、あまり見かけないですよね。早速、購入して、和風出汁をベースにした「そば米雑炊」を作ってみましたが、雑穀好きな私には、「そば米」の食感が良く、とても美味しかったです。
「フィシュカツ」も面白かったです。簡単に申しますと、魚のすり身を薄く広げたフライなのですが、メーカーにより、オリジナルのスパイスを効かせていたりして、そのまま食べても美味しかったですが、地元の方が「ソース焼きそばに入れると美味いよ!」とアドバイスして下さったので、キャベツとシメジも加えて、宝飾展のスタッフの皆さんの「賄い」に作ってみました。今まで、焼きそばにフライを入れるという感覚は無かったのですが、実際に作ってみますと、フライの衣に程よくソースが浸みて、確かに美味しかったです。試食したスタッフの方々からは「まさか、展示会で、コグレシェフの美味しい裏メニューを頂けるとは思いませんでした、感激です!」と言って頂きましたが、こんなに喜んで頂けるなら「フィシュカツ焼きそばを定番メニューに入れようか?」と真剣に考えています(笑)




2008年11月20日

最近人気の「マクロビオテックの料理教室」

先日、東船橋のコグレクッキングスタジオにて「コグレ流・マクロビオテックの料理教室」を開催致しました。10年以上前に、スミソニアン博物館にも殿堂入りしていらっしゃる、マクロビオテックの権威、久司道夫先生にお会いした時から「マクロビオテックは本物だ!」と深い感銘を受けておりまして、機会があれば、その普及活動もして参りましたが、最近は、特にその人気が高まり、全国で「マクロビオテックの料理教室」をさせて頂くことが多くなりました。
私のご指導のポイントは、ややもすると淡白な味になりやすい食材に、上質のオリーブオイルを上手に使うことで、その食材の持つ自然な旨味、力強さを引き出すことにあります。
例えば、今が旬の根菜類を和風の味付けで煮る時にも、蓮根や牛蒡などは、まず、オリーブオイルで炒めます。こうすることで、グッと素材の旨味が引き出され、食べた時に、とても満足感のある味に仕上がるのです。りんごや梨などのフルーツもオリーブオイルをかけて軽くオーブン焼きにしますと、砂糖をかけていなくても、砂糖をかけた時以上の旨味、甘味が引き出され、食べた時の満足感に繋がります。
今回のメニューで、特に人気の高かったのが「赤味噌・黒ゴマ風味のお豆たっぷりパスタ」でしたが、このソースでも、黒ゴマと赤味噌をオリーブオイルで良く炒めることがポイントになります。
私は、これらの法則を「オリーブオイルのソムリエ・コグレのオリーブマジック」と勝手に命名しております(笑)が、是非、ひとりでも多くの皆様に、このヘルシーな美味しさを体験して頂きたいと思っております。





2008年11月24日

「ボジョレーヌーボーを楽しむ会」で出張料理

フランスワインの新酒「ボジョレーヌーボー」が11月20日に解禁・発売されましたが、もう皆様は、お飲みになりましたでしょうか?
昨日、都内のレンタルルームで、出張料理をさせて頂きましたが、お食事会の主旨が「ボジョレーヌーボーを楽しむ会」ということでしたので、私も普段とは違う「ヌーボーに合うメニュー」を色々と考えました。
フランス修行時代に体験した、「食事中に飲むのと同じワインでソースを作ることが、最高の相性を生み出す」という「フランス料理の真髄」を今回も生かし、仕込みの段階から、惜しみなくヌーボーを使って、じっくり煮詰め、とても爽やかで美味しいソース・お料理を作ることが出来まして、皆様にも喜んで頂けたことと思います。
下の写真には、カセットコンロが2台写っておりますが、会場となりましたレンタルルームは、普段、お食事会には利用されていないため、給湯室程度の狭いスペースがあるだけで、小さなガス台がひとつだけでしたので、急遽、私が持参した物です。「水さえあれば、どこでも料理致します!」というのが、ひとりで出張料理を始めた17年前からの謳い文句でして、とにかく、お客様に喜んで頂けるのなら、どんな所にでも伺い、美味しい料理を作るのが、本当のプロだと思っておりますので、「一見、無理でしょ?」というところで、涼しい顔をして美味しい物を作り、食べて頂いた皆様に感動して頂く。こんな醍醐味を味わうことの出来る私は、本当に幸せ者だと思います。
今回のお食事会を企画して参加して下さった皆様、心よりお礼を申し上げます。




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