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シシリアの名門オリーブ園を訪ねる旅 (4)

今回の滞在では、農園近くにある、築200年のラビダ邸(ヴィッラ)に泊まらせて頂きましたが、お忙しい中、社長のナタリアさんには、搾り立ての新オイルでお料理を何品か作って頂きました。
シシリアと言いますと、新鮮な魚介類が多いことで有名ですが、特に、鰯を使った伝統料理に素晴らしい物が多く、上質のオリーブオイルで揚げた「鰯の開きのフリツト」や、オレンジ風味のパン粉の詰め物をした鰯のグラタン「ベカフィコ(ヤマシギ風)」は、飽きの来ない素朴な味わいで、シシリア産の白ワインとの相性も良く、とても美味しかったです。
新オイルでササッと簡単に作ったパスタも印象的でした。作り方はとてもシンプルなのですが、「これほどまでに新オイルの旨味を引き出せるパスタは他に無いでしょう」と思えるくらい美味しくて「目からウロコ」状態でした。
そのレシピをご説明致しましょう。まずは、パルメザンチーズをフードプロセッサーでパウダー状にします。(市販の粉チーズで代用しますと、微妙に味のインパクトが異なりますので、手間でも、チーズはブロックで買って、刻むことをお薦め致します。)大きめのボールにパウダー状のチーズと刻んだパセリを適宜入れ、あとは、少しずつ新オイルを加えて混ぜ、マヨネーズのように乳化させておきます。そこに、茹で立て、熱々のパスタを加えて、サッと混ぜ合わるだけです。凄く簡単ですよね(笑)でも、本当に美味しいのです。是非、皆様もお試し下さいませ。
朝食でも感動致しました。シシリアと言いますと、レモン、オレンジ等の柑橘類も美味しいことで有名ですが、ジャム類はすべて、お母さん手作りの自家製で、当然のことながら、添加物は一切入っていませんので、素材の味がストレートに伝わり、「本物のジャムって、こんなに美味しかったんだ!」と、再認識致しました。オリーブオイルとの相性も、とても良かったです。
決して、豪華ではないけれども、このような、心の篭った食事を朝から食べることが出来たなら、その日1日がハッピーでいられるような気がします。実際に、シシリア滞在中の私は、毎日が幸せ気分でした。



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2008年12月10日 09:04に投稿されたエントリーのページです。

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