講演会の前日には、御家族3人だけで伝統的製法を頑なに守り続けている「椿オイル」の老舗、今村製油所さんに伺いました。
「椿オイル」の伝統的な搾り方を簡単にご説明致しますと、まずは、椿の種を潰し、ここから2つの方法に分かれます。
最高級の「非加熱・生搾りオイル」にするには、加熱せずに(蒸さずに)、そのまま圧縮して搾るのですが、搾り立てをそのまま飲んでみますと、とにかくピュアーで美味しくて、本当にびっくり致します。成分的にも最高級のオリーブオイルに負けていませんが、量を沢山搾ることは出来ないため、お値段も高めです。
一方、ほとんどの場合には、潰した種を蒸し、オイルを搾り易くします。こちらも、かなり美味しいのですが、加熱した分、ナッツ系の風味が強めになるのが特徴です。量的には、非加熱オイルの3倍くらいは搾れるために、お値段も1/3程度に安くなります。
今村製油所さんでは、添加物は、一切使っていませんので、ナッツ系の風味を弱める場合には、お湯を混ぜて暫く置き、時間をかけて水分のみを除くそうですが、手間のかかるその方法も、逆に新鮮に感じました。
何しろ、現代は、石油と劇薬が主材料である添加物で、瞬時に精製する方法が簡単で効率的ですから、何にでも、自然でない添加物を使う傾向にありますが、果たしてその方向性は、自然の摂理の中で生きている我々人間にとって好ましいことなのでしょうか?
抵抗力の弱いお子さん達に原因不明のアレルギーや病気が増えている世の中で、私は、添加物の乱用は、絶対に好ましくないと思っています。
今村製油所さんのように、一見非効率でも、安全な伝統的手法を頑なに維持している生産者の皆様を全国の消費者の皆様に御紹介し、一緒になって応援してゆくことが、私に課せられた使命であり、「食を通した世界平和」への近道だと確信していますのて゛、今後共、皆様からのお力添えを宜しくお願い致します。
今村さん、この度のご縁を有難う御座いました。心より感謝しております。
これからも、日本の食文化を守るために、お元気で頑張って下さいね。
伝統的で生真面目な仕事を続ける今村さんです
椿の種は、乾燥させます
椿の種を砕く機械です
砕いた種を蒸す道具です
圧縮してオイルを搾る機械です
搾り立ての椿オイルです
椿オイルには、母乳の成分があり、完全栄養食です