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2010年05月 アーカイブ

2010年05月21日

信濃毎日新聞・洋食の定番 (5月) 「アスパラガスとポテトのミルクグラタン」

信濃毎日新聞で、毎月、好評連載中の「コグレ流・洋食の定番」、5月のメニューは、フランス南東部の素朴で美味しい郷土料理を、コグレ流にアレンジ致しました「アスパラガスとポテトのミルクグラタン」です。
今月も、私が書きましたエッセーとレシピを御紹介させて頂きます。
とても美味しく、簡単に出来ますので、是非、皆様もお試し下さいませ。
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今月のメニューは、今が旬の「アスパラガス」と相性の良い「じゃが芋」を使った「ミルクグラタン」です。
「グラタン」と言いますと、ゆっくりと時間をかけ、小麦粉とバターを弱火で炒めて作る「ホワイトソース」を使うのが一般的だと思いますが、今回は、シンプルに、牛乳だけで煮込んで仕上げる、フランスの伝統的なレシピを御紹介させて頂きたいと思います。
フランス修行中の25年前に、日本では手に入らない食材を求めて、アルプスの山々と豊かな大自然に囲まれたフランス南東部の「ドフィーヌ地方」を旅したことがあります。
その時にも「気候・風土が、信州と似ているなぁ!」と思ったのですが、「ドフィーヌ地方」は、酪農地帯としても有名で、ワインに合う、とても美味しい「フレッシュチーズ」や、「濃厚でコクのある乳製品」が沢山有りました。
街中のレストランやお惣菜屋さんには「ドフィーヌ風ポテトグラタン」というメニューが必ず有り、何軒かで試食してみたのですが、じゃが芋の旨みを生かした、軽い仕上がりのグラタンは、とても新鮮で美味しかったです。
レシピを尋ねますと「生のじゃが芋をスライスし、地元産の牛乳だけで煮ている」とのこと。まさしく「シンプルの極み」で、本当に「目からウロコ」でした(笑)。
今回のレシピでは、ご飯のおかずにもなるように、牛乳と相性の良い「白味噌」を加えてみましたが、これは、私のアレンジです(笑)。でも、フランス人は、新しい物(味)が大好きですから、「白味噌風味」は、逆輸出したらヒットするかもしれませんね(笑)。
「じゃが芋」を煮る時のポイントが1つだけあります。牛乳を強火で一気に沸かしますと、脂肪分が分離しますので、火加減は、中火位に弱めて、ゆっくりと煮ていって下さい。煮上がりの目安は、竹クシが通ればOKです。
耐熱皿に移し、オーブンに入れて仕上げる際には、コクを出し、焼き目を付き易くするために、溶いた卵黄や生クリームを加える方法もありますが、このあたりのアレンジは、御自由にしてみて下さいね。
ソテーしたチキンやシーフード、パスタなどを加えれば、これ1品で「メインディッシュ」にもなりますが、今回は、長野県の特産品でもあり、今が旬の「アスパラガス」を添えてみました。
このように、季節ごとの野菜の自然な色が加わりますと、彩りも綺麗ですし、美味しさもアップしますので、皆様も色々と身近な食材をトッピングして頂き、新しい美味しさを発見してみてはいかがでしょうか。例えば、先月御紹介させて頂いた、焼きリンゴや菜花をはじめ、玉葱、空豆、インゲン、パプリカやプチトマトなどもこのグラタンに良く合います。このように考えますと、結局、長野県産のほとんどの食材でアレンジが出来るわけです。「素晴らしい地産地消」ですよね(笑)。
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<材料・2人前>
(A)
・アスパラガス      6本
(B)
・じゃが芋        3個
・牛乳         250cc
・白味噌       大さじ1杯
・塩、胡椒       各少々
(C)
・粉チーズ      大さじ2杯


<作り方>
①アスパラガスは、一口大にカットし、ボイルしておく。
②じゃが芋は、皮をむき、一口大にカットしてから、牛乳、白味噌、塩、胡椒を加えて、中火で10分位煮る。
③耐熱容器に①と②を盛り、粉チーズを振ってから、220℃のオーブンで、焼き色が付くまで10分程度かけて焼く。



シンプルですが、とても美味しいミルクグラタンです。

牛乳と相性の良い白味噌を加えるのがポイントです。

パルメザンチーズを振って、オーブンで焼きます。

牛乳に白味噌を入れるシーンの撮影風景です。

ミルクのコクと、香ばしい香りが食欲をそそります。


  

2010年05月24日

「情熱大陸」回想録 <イタリア・シシリアの名門オリーブ農園>編 (1)

オリーブオイルのソムリエでもある私が「世界№1」と認め、秋のオリーブ収穫の時期には、定期的に伺って、新鮮で上質なオイルを搾る作業に立ち会わせて頂いております、南イタリア・シシリアの名門オリーブ園「ラビィダ家」でも、「情熱大陸」の撮影をさせて頂きました。
メンフィーという小さな町にあります、ラビィダ農園の入口を入りますと、正面には、築200年以上の歴史を持つ、重厚な作りのヴィッラ(お城)があり、ラビィダさんのオイルのラベルシールのデザインにもなっています。
綺麗なお庭には、かつて、オイル搾りに使われていた石のローラーをはじめ、歴史を感じさせる道具類がセンス良く並べられており、どこで写真を撮りましても、絵葉書のような感じで、本当に感動致します(笑)。
南イタリア・シシリアの広大な台地に、どこまでも広がるオリーブの木々の緑は、太陽光に照らされ、きらきらと美しく輝いており、地中海からの心地良い風を肌で感じておりますと、「至福の時間」といった感じで、テレビの撮影をしていることや、時間の経つのを忘れてしまいそうになります(笑)。
ラビィダ農園では、まだグリーン色の濃い、若い実だけを90%以上、丁寧に収穫して、すぐに搾り始めます。
オリーブの実は、はじめグリーン色で、やがて赤味を帯びて、完熟すると黒くなるのですが、フルーティーでポリフェノールがたっぷりの上質なオイルを搾るには、まだ若いグリーンの実が適しているのです。
早速、搾り立てのオイルを味見してみました。抹茶のようにグリーン色の濃い、搾り立てのオリーブオイルは、香り高く、本当にフルーティーで美味しかったです。社長のナタリアさんが、バケットをトーストして下さり、熱々のそれに、たっぷりとオイルを浸けて食べてみましたが、本当に、言葉にならないほど美味しくて、日本から同行して頂いた撮影スタッフのみなさんも「オリーブオイルのイメージが変わりました!」と、感動した様子でした。
自然の摂理に合った「食べ物の命を頂くことの大切さ」を改めて実感致しましたし、美味しいオリーブオイルのおかげで、「時差ぼけ」もすっかり吹っ飛びまして(笑)、明日からの市場での仕入れと、本番の、お料理作りへのパワーがみなぎってきました。


ラビィダ家のシンボル、築200年以上のビィッラ(お城)です。

オリーブオイルを搾るために、かつて使われていた道具類です。

ラビィダさんの広大なオリーブ園にて、ナタリア社長、10歳の息子さんとご一緒に。

90%以上は、グリーン色の若い実だけを丁寧に収穫致して、素早く搾ります。

完全オートメーション化された、高性能の機械で搾ります。

グリーン色が濃く、香り高い「搾り立てオリーブオイル」です。

焼き立てのバケットにオイルを浸して試食致しました。最高の美味しさでした。


2010年05月26日

人気雑誌「自遊人」 (7月号) で特集されました

5月26日発売の人気雑誌「自遊人」(7月号)に特集記事が掲載されております。
「おうちごはん・プレミアム」というタイトルでして、5回連載の第1回目は「春の金沢」です。
その前書きを少し引用させて頂きます。
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一流シェフが全国津々浦々を巡り、その土地ならではの最高の旬の食材を探し、現地で腕を振るったら、どんなメニューが生まれるのか。そんな夢のような企画が「出張料理人・小暮剛シェフ」と調理家電のトップメーカー、パナソニックのコラボレーションで実現した。第1回は、加賀百万石の栄華が薫る金沢を訪ねる・・・・・。
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という内容でして、こんなに素晴らしいご縁を頂いたことに、本当に感謝しております。
詳しくは、是非、書店にて「自遊人」を、直接手にお取り頂き、御覧頂きたいと思いますが、簡単に内容を御説明させて頂きたいと思います。
今回のメイン食材であります「加賀野菜」は、加賀太きゅうり、加賀蓮根、さつま芋など15品目がブランド認定されておりまして、それらをパナソニック社製の、高性能で使い易い「IHホットプレート」を使わせて頂きながら、インスピレーションで御料理させて頂き、食材の生産者の皆様に、目の前で御試食して頂きました。
その際の生産者の皆様のコメントも、大変に興味深い内容でしたので、詳しくは、紙面を御覧下さいませ(笑)。
私自身も、何度か仕事で、金沢に来させて頂いておりますが、今回の取材・撮影を通しまして、さらに「金沢の魅力」に触れることが出来ました。
今回の取材・撮影に、心良く御協力して下さった地元の皆様、本当に有難う御座いました。
心よりお礼を申し上げます。そしてまた、お会い出来る機会を楽しみにしております。


私自身も、以前から「自遊人」の読者であり、大ファンです(笑)。

パナソニック社製のIHホットプレートは、本当に使い易いです。

金沢(石川県)は、魅力的な食材の宝庫です。

近江町市場内の調理室をお借りしての撮影でした。

特集は4ページに渡り、文章も丁寧で、写真も、とても綺麗です。

オリーブオイルとバルサミコ酢が決め手の、とても美味しいホットサラダです。

新鮮な加賀野菜と豊かな海の幸が織り成す、滋味深い1品が完成致しました。

コグレの自信作「オリーブオイルを入れて炊く美味しい玄米御飯」です。

金沢(石川県)は、美味しいお米の産地でもあります。


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