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「情熱大陸」回想録 <学校給食のメニュー開発>編 (3)

「コグレ流・給食メニュー」のひとつ、「野菜たっぷり、和風ミネストローネスープ」では、「一切の化学調味料を使わないこと」にも、こだわりました。
手間は、かかりますが、昆布と鰹節、天然塩だけで出汁を取り、たっぷりの野菜や干し海老などを加えることで、「自然の旨味」を、最大限に引き出しました。
まずは、野菜を食べ易い大きさにカットするところからスタート致しましたが、何しろ大量調理です
ので、人海戦術、「時間との戦い」でした。
ここで、ポイントがひとつあります。各野菜は、それぞれに固さが異なるわけですから、手間でも、別々に、時間差を設けてボイルすることで、「各野菜が持つ美味しさ、歯応え、彩りを最大限に引き出すこと」がとても重要です。野菜嫌いな子供達のためには、「美味しそうに見せること」も大切な要素ですからね(笑)。
子供達の健やかな成長のために欠かせない栄養素のひとつが「カルシウム」ですが、私の持論は、天然塩や、味噌、醤油などの発酵食品、干し海老、海藻類等から「カルシウム」、「ミネラル分」を頂くことです。
出来合いの便利な食生活を続けていますと、体内で潤滑油的な役割をする「ミネラル分」が、欠乏してしまい、せっかくの栄養分を吸収出来なくなって「キレる」、「低体温」など、様々な問題に繋がってしまうのです。
そのような理由から、今回は、多少、コストがかかりましたが、「干し海老」を、途中で惜しみなく加えました。
この頃から、給食室内は、「自然な、食欲をそそる良い香り」に包まれ、「早く、子供達の美味しい笑顔が見たい」と思いながら、醤油、味醂等を加えて、スープの仕上げにかかりました(笑)。


時間との戦いの中で、スープ用の野菜をカットしていきました。

時間差でボイルするために、各野菜は、別々に準備しておきます。

パプリカを加えると、濃厚で上質なコンソメスープのような味わいになります。

干し海老を惜しみなく加え、栄養価(カルシウム)を高めました。

子供達の笑顔を楽しみに、完成したスープを小分けしていきます。


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2010年07月05日 10:15に投稿されたエントリーのページです。

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