2011年6月下旬に、スペインのバスク地方・サンセバスチャンを訪れ、「バスク地方伝統のピンチョス」の取材をして来ました。
バスク地方と言いますと、スペインとフランス両国に文化圏がまたがっているために、食文化も多彩で、グルメな人々にとりましては「美食の聖地」と言えるかもしれませんね(笑)。
サンセバスチャンは、大西洋「ビスケー湾の真珠」と称されるほど、美しい町でして、19世紀に、ハプスブルク家の王妃「マリア・クリスティーナ」が保養地として以来、高級避暑地としても、その名を知られています。
私が訪れた6月下旬は、異常気象と言えるほどの猛暑が続き、昼間の最高気温が、なんと42℃以上にもなっていましたので、貝殻のように半円形で美しい海岸「コンチャ(貝殻)海岸」には、連日、海水浴客が各地から集まり、大賑わいでした。
「ピンチョス」とは、薄く切ったバケットの上に、様々な具を盛り合わせたり、串で刺した、いわば「バスク風のタパス(おつまみ)」とでも言いましょうか。
サンセバスチャンでは、町なかを歩いていますと、いたるところにバル(居酒屋)があり、それぞれのお店には、近所の顔馴染みの人々が集まり、賑っていますが、特に、旧市街の中心部である「憲法広場」や、その周辺に碁盤の目のように広がっている路地には、バルが密集しています。
私は、念願叶って、やっと来ることの出来たサンセバスチャンなのですから、3日間の滞在中、旧市街にある、すべてのバルを巡り、「すべてのピンチョス」のチェックをしようと心に決めました(笑)。
そして、旧市街を端から端まで歩き回り、面白そうな「ピンチョス」は、すべて写真を撮らせて頂きましたが、3日間でその枚数は、800枚を越えていました(笑)。
もちろん、800種類の「ピンチョス」を、すべて試食したわけではありませんが、個性的なものは、プロの意地にかけて、殆ど、食べました(笑)。
余談になりますが、「お腹いっぱいな時に食べても美味しいと思うものは、本物だ」というのが、私の持論でして、その意味では、見た目はシンプルながら、とても美味しい物が多かったと思います。
スペースの関係上、すべての写真を御紹介することは出来ませんが、私の印象に残った、代表的な「ピンチョス」のいくつかを御紹介させて頂きます。
「ビスケー湾の真珠」とも称されている、サンセバスチャンの美しい海岸です
42℃を越える猛暑が続き、「コンチャ海岸」は、海水浴客で大賑わいでした
まだ空いている「バール」で、昼間から味わう「地ビール」は、最高に美味しいですね(笑)
フルーツを加えた赤ワイン「サングリア」も、食前酒にはピッタリです
20時過ぎから地元客で賑わい始め、ピーク時には、身動きも取れないほどです(笑)
店内に入りきらない人々は、グラス片手に、大勢、外で談笑していました(笑)
憲法広場では、民族衣装のみなさんのショーが、盛大に開催されていました
「アングーラス(うなぎの稚魚)」は、バスク地方の名物ですが、最近は希少価値ですね
「オリーブ&アンチョビ」は、どのお酒にも合う、軽いピンチョスの定番です
「スペインオムレツのバケットサンド」も、シンプルながら美味しい1品です
「オイルサーディン&パプリカ」は、鰯が新鮮で、とても美味しいです
「スモークサーモン&クリームチーズ」は、フレンチの定番でもあります
「アスパラガスのグリル」は、バジルソースとの相性も抜群でした
「タコのガルシア風(オイル煮)」は、柔らかくて美味しい定番メニューです
「ソーセージのトマト煮込み」は、素朴で美味しい「伝統的バスク料理」の代表です
春巻きの皮を使って、見た目も御洒落な「創作風ピンチョス」も人気でした
「バスク風イカ墨ソース」は、とてもコクがあって美味しかったです
「特別オーダー」も受けてくれる、グリル担当のシェフと記念の1枚です