「北海道ブランド育成支援協議会」様からの御依頼で、7月23日から2日間、札幌市内のホテルに伺い、「商品ブラッシュアップ個別相談会」の講師をさせて頂きました。
今回は、道内にある12社様の商品(食料品)に対して、試食させて頂きながら、コメントさせて頂きましたが、正直なところ、北海道の良さを生かした商品もあれば、そうでない商品もありました。今回は、そうでない商品の方が多かったかもしれません。私は「食のプロ」として、わざわざ札幌まで呼んで頂いたのですから、当たり障りの無い言葉でお茶を濁すのは失礼だと思い、自分が商品開発の責任者になったつもりで、ズバリとコメントさせて頂きましたので、かなり驚きの表情をされていた方もいらっしゃいましたね(笑)。
「北海道の良さを生かしていない商品」とは、どのような物かと言いますと、海外から輸入した原材料を含め、とにかく、ゴチャゴチャいじり回して、添加物(クスリ)まみれの「食の本質から逸脱した、何の個性も無い商品」、つまり、低価格競争に勝つことだけしか頭になくて、その商品の何を食べさせたいのかが分からない商品です。そのような商品を購入する消費者は、価格しか見ていませんので、他に10円でも安い商品があれば、そちらに行ってしまうのです。コストを下げるのには、限界がありますし、そこには、多くの犠牲が出てきます。私が提言したいことは、そんな血みどろの競争をせずに、「他には無い北海道らしさを前面に出した商品開発」をするべきだということです。「ナンバーワンではなくてオンリーワン」を目指すべきなのです。3・11以後、消費者の価値観も大きく変わってきました。時代は、どんどん変化しているのですから、世の中の動向を常に察知して、商品も進化させて行かないとダメなんですね。私は、世界90ヶ国以上に伺い、世界の動向をいつも肌で感じています。我々が思うよりも、世界の動きは早いのです。
「北海道らしい個性的な商品」もいくつかありました。「パリパリ昆布」というおつまみは、一切の合成添加物を使っておらずに、本当に美味しかったです。「北海道の昆布って、すごく美味しいね!」と言って頂ける商品だと思います。「そのまま食べる黒豆(地豆)」も、美味しかったですね。ほんのりとしたコクと甘味があるのですが、砂糖不使用で、地元産の美味しい馬鈴薯のでんぷんをまぶして、美味しさをアップしているのです。この商品は、少しだけアミノ酸(化学調味料)を加えていましたので、次回は、アミノ酸不使用のサンプルを作って頂くことをお願い致しました。私からの提案で、トウモロコシのパウダーをまぶしたバージョンやカボチャのパウダーをまぶしたバージョンも作って頂きます。こうなってくると商品開発がとても楽しくなり、みなさんが笑顔で仕事出来るようになるのです。他にも、「北海道らしい商品」がありましたが、開発途中の物もありましたので、完成しましたら、みなさんにも、自信を持って御紹介させて頂きますね。北海道には、まだまだ、世界に誇れる素晴らしい食文化や食材があります。まずは、それに気づいて頂き、御先祖様に感謝しながら、自信を持って、いい形で、その食文化を後世に残そうと考えたら、商品開発のヒントは、必ず見つかると思います。北海道のみなさん、頑張りましょうね!
札幌市内・時計台近くのホテルが、今回のセミナー会場でした
大通り公園も雲ひとつ無い快晴でした。屋台の「焼きトウモロコシ」
が美味しそうでしたね
2日間で、道内12社様の商品(食料品)に対して、試食とアドバイス
をさせて頂きました
地元テレビ局や北海道新聞社の取材を受けながら、熱の込もった御指導をさせて頂きました
まだまだ改良の余地はありますが、とても美味しい「ラーメンまんじゅう」2種類でした
セミナー終了後の懇親会でも「レベルアッフ゜のヒント」をテーマにお話しさせて頂きました
懇親会が終わり、外に出ますと「テレビ塔」も御覧のようにライト
アップされていました
ススキノで軽く飲みましたが、「利尻産の海水うに」が、最高に美味しかったですね
北海道らしく「喜多里」というメークインで作った焼酎のロックも美味しかったです!