2012年6月上旬に、旧ソ連・ヨーロッパ部分の最南端に位置する、コーカサス地方「アルメニア」を訪れ、「伝統的食文化」の取材をして来ました。
首都エレバンの郊外「ガルニ村」では、現地で人気の農家レストランに伺い、伝統的なアルメニアのパン「ラバッシュ」を作らせて頂きました。シンプルなパン生地を麺棒で薄く延ばし、薪が燃料の窯の内側に貼り付けて焼くのですが、似たような焼き方のパンは、中央アジア・シルクロード近くの国々でも見かけたことがありますので、おそらく、食文化の交流もあったのだろうと思います。
パン焼き窯の隣には、大きなグリル用の炉があり、日本でいう「つくね」のような「ケパブ」とか「ポークの串焼き」、「セバン湖産のマスのグリル」等も焼かせて頂きました。
まだ、ガス、電気の無かった古代から、加熱調理の基本は、薪で火をおこしての「グリル」だったことを再認識しましたし、普段は、便利なオープンを使っていますので、慣れるまでは、火加減が大変でしたが、「美味しくなるように、料理に愛情を込める」という初心を思い出すことが出来まして、とても貴重な経験になりました。
アルメニアの伝統的製法によるパン「ラバッシュ」の生地を延ばしているところです
「窯の内側に貼り付けて焼く」という原始的な方法が、とても新鮮で楽しかったです
焼き上がった薄い「ラバッシュ」は、とても香ばしくて美味しかったですよ
レストランの支配人氏と一緒に「ポークの串焼き」を焼かせて頂きました
スパイシーポテトを添えた「ケパブ」は、現地のみなさんも大好きです
大きな網に挟んで「セバン湖産のマス」を皮面からカリっと焼いて行きます
歴史を感じさせる、石造りの「パン焼き小屋」と「グリル用の炉」です
昼から晩まで、様々な食材を上手にグリルしているスタッフのみなさんです
美味しそうに焼き上がった「マスのグリル」を持って、記念の1枚です
御覧の前菜は、メインディッシュと一緒に食べても美味しかったですね
デザートは、アップルジャムを挟んだ甘いパンですが、素朴で良かったです
農家レストランの中庭で、解放感に浸りながらの楽しい食事は、最高ですね!